アイルランドでは、就労ビザ(ワークパーミット)だけでなく、学生ビザまたはワーホリビザでの滞在でも現地で働くことができます。アイルランドでは仕事が見つからないとはよく言われますが、スキルや経験をしっかりアピールしつつ、「とにかく動く」マインドセットが重要です。
ここでは、実際にアイルランドワーホリで仕事探しを経験したたびわ(@tabi_wa)が、アイルランドでの仕事探しを始める前に整理しておいた方がいいと思ったことをまとめています。
ビザのルールを知る
仕事探しにあたり、応募条件の確認や面接での受け答えで、自分のビザのことを知っておくのはとても重要です。以下、簡単に整理します。
学生ビザ (Stamp 2) | ・週20時間まで就労可 (6/1〜9/30、12/15〜1/15の間は週40時間の就労可) ・同じ雇用主の元で働ける期間に制限なし ・現地でIRPを受け取り次第就労できるようになる |
ワーホリビザ (Stamp 1) | ・週39時間まで就労可 ・同じ雇用主の元で働ける期間に制限なし ・現地でIRPを受け取り次第就労できるようになる |
※語学コースの申し込み状況によっては、観光学生ビザの位置付けになるビザタイプ(Stamp 2A)があります。この場合は、現地での就労は認められません。
アイルランドでは、ビザのタイプをStampによって区別します。ワーホリの場合はStamp 1、学生ビザの場合はStamp 2ということは押さえておきましょう。
(StampはStamp 0から始まり、アルファベット付きの種別と合わせると全部で12種類のビザタイプがあるようです。)
求人票でもStampについての言及がある場合も多く、自分のStampの種類を知っておけると必要な情報にもアクセスしやすくなります。
面接の際も、ビザについて質問される場合もあるので、労働可能時間についてもきちんと把握して面接に臨めるようにしましょう。
ワーホリは週40時間まで就労可という情報をまとめているサイトもあったりしますが、大使館発行のワーキングホリデーガイドにワーホリビザでの就労は週最大39時間と明記されています。
フルタイムで仕事探しをすると、「週40時間働ける」ということを条件に求人を出しているところもあったりしますが、ワーホリの人が就労可能時間が1時間足りないからと応募を躊躇する必要はないかと思います。一旦応募してダメならまた次の求人案内を探せばいいだけなので、気になるならどんどん応募していきましょう。
アイルランドの最低賃金を知る
カフェやレストランでの仕事探しをする人は特に、最低賃金についても調べておきましょう。
今はもう少し状況が変わったかもしれませんが、たびわがワーホリした時は、飲食店などで最低賃金以下で働いている人がいるなんて話も聞きました。そんなことにならないためにも、最低賃金については知識として知っておきたいですね。
最低賃金については市民相談窓口であるCitizens Informationのページで確認ができます。
2024年1月時点の最低賃金は€12.70。(2025年の最低賃金は€13.50と発表あり。)毎年1月に最低賃金の変更がありますが、コロナ禍以降、物価上昇も影響してか、最近は€0.80〜€1.40の幅で上昇しています。
トライアルについても知っておく
レストランやカフェなどの仕事の場合は、最初にトライアルという形で、無給で働いて、適性を見られてから採用につながるという場合もあります。
これも今は問題視されているやり方でもあるようですが、トライアルは普通1〜3日ほどで終わるらしいです。それより長くトライアルが続く場合は、採用側とちゃんと確認をするようにしましょう。(気が付いたら無給労働なんてことにならないように!)
求人情報の集め方を知る
求人情報の集め方については、働きたい仕事によっても変わってくると思います。カフェやレストラン、バーでの仕事探しの場合は、お店の張り紙など見て応募というのもできますが、求人情報がなくても飛び込みでCVを渡すというのが王道のやり方になります。
レセプション(受付)があるような場所でのお仕事では、飛び込みではなく、求人情報サイトを利用しましょう。
よく利用した求人情報サイト:
- Jobs.ie:フルタイム(&パートタイム)の仕事探しに。ローカルの人も使う求人サイトです。
- ineed.ie:日本版でもありますね。
- Jobbio:応募できるものは多くないかもしれませんが、情報集めには役立つと思います。
- Top Language Jobs:言語を軸にしたオフィスワークを探すなら便利です。
他にも、日本人のつながりで仕事を探すならMixBのページも役に立つかもしれません。
結局「コネ」も強いので、できる限り周りに仕事探しをしているということを伝えておくのも、あとあとものすごい力を発揮することもあります。
求人情報によっては、銀行口座を持っていることも応募条件に書いているところもあったりするようです。
アイルランドの現地銀行(AIBやBank of Irelandなど)の口座開設をしたい場合、学校や雇用主からのレターが必要になります。語学学校に学生ビザで通う場合は、学校からバンクレターをもらうことができ、合わせて住所証明(学校提携の保険証なんかが一番便利)が準備できれば、現地口座の開設が可能です。(日本の保険加入の場合は、住所証明書類として認められず、口座開設ができません。)
ワーホリの場合は、語学学校に通っていても、短期でのコース受講の場合は、学校からバンクレターをもらうことはできないので、現地銀行の口座開設にこだわるなら、雇用された後、雇用主からレターを発行してもうしか方法がありません・・。
雇用主によってはRevolutでは断られる場合もあるようですが、Revolutの口座を開設したり、語学学校によってはMoney Jarというアイルランドのオンラインバンクの提携があるところもあるので、ひとまずそうしたデジタルバンクを用意しておくことはできるかもしれません。
面接で聞かれることを知る
実際に現地で面接を受けてみて、次のような質問を多く聞かれました。
- どんなビザを持っているか(いつまで有効なビザか)
- どこで英語を学んだか
- 英語に不自由を感じるか
- なぜアイルランドに来たのか
- アイルランドに来てどれくらいか
英語やビザのことを聞かれるのは海外での面接ならではですね。
基本は英語版就職面接ですが、「あなたをチョコレートバー例えると?」という質問なんかは印象的で今も覚えている質問の一つです。
英語やビザに関する前振り的な質問もありますが、仕事に関する質問にしっかり答えることになります。聞かれそうなことにどう答えるか、しっかり準備をして臨みたいですね。英語でもスムーズに答えるには練習あるのみです。
PPSナンバーについて知る
仕事が決まってからの話になりますが、アイルランドで働く場合、PPSナンバーというものの取得が必要になります。
PPSナンバー(PPSN)はPersonal Public Service Numberのことで、日本でいうマイナンバーのようなものです。
このナンバーをもらうためには、以下のような手続きが必要です。
- 雇用主にPPSナンバー申請用のレターを書いてもらう
- MyWelfare にてアカウント取得 + ナンバー取得手続きをする
雇用主からレターを書いてもらってナンバーの申請をするということなのですが、実際にはPPSナンバーを持っていることを応募条件の1つに提示している求人も多いようです・・。
PPSナンバーは免許の取得で取れるの?
抜け道を探して、運転免許証の取得を理由にPPSナンバーを申請したという情報も多く出ていましたが、たくさんの留学生がこの方法で取得をしたこともあってか、今はチェックが厳しくなっているという情報もあります。
Emergency taxを回避する流れも知っておく
通常、所得税にあたるPay As You Earn (PAYE)の標準税率は20%ですが、働き始めて間もない時は、税金の取り損ねが起きないよう、Emergency taxとして40%の税率で計算されることがあります。(40%の税金の差し引きとなるので、手元には給料の半分ほどしか残らないということ!)
新しい従業員を雇ったら、雇用主は雇用状況を税務署に登録して、どれほどの税額で給与計算すべきか知るための「Revenue Payroll Notification(RPN)」を受け取る仕組みになっています。RPNが雇用主に届くまでは、正確な税率情報が保留状態のため、Emergency taxが適用されるわけです。
仕事が決まって、PPSナンバーを取得したら、雇用主にナンバーを渡して、必要な税務処理をしてもらうよう手続きをお願いしましょう。
雇用状況の登録は、雇用主側だけでなく、自分で税務署(Revenue)に登録することも可能です。Revenueのサイト上にアカウントを作り、そこから登録をすれば、RPNが雇用主に届く仕組みになっています。
最初にEmergency tax適用でお給料をもらっていても、RPNにかかわう税務処理がきちんと行われれば、後ほど雇用主から多く差し引いた分の支払いを受けることができます。
アイルランドでの仕事探しは全体像を見て動いてみる
ビザ、最低賃金、求人の探し方、面接内容、PPSナンバーなど、基本的なところから仕事が見つかってからまでのあれこれを並べました。いろいろ並ぶと、やることが多く、焦りも感じるかもしれませんが、一つひとつコツコツとやっていくしかありません。
お仕事応募の段では、とにかくトライ&エラーを繰り返して、行動の最適化ができた人がやりたい仕事を見つけることができます。何度もトライが続くと苦しくなることもありますが、動きを止めない限りは必ず何かが返ってきます。
せっかくアイルランドでチャレンジできる機会なので、悔いの残らないよう頑張ってくださいね。
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