海外転職やワーホリでの仕事探しでチャンスを広げるなら、ビジネス特化のSNS「LinkedIn(リンクトイン)」の活用がおすすめです。
私自身、LinkedIn経由で仕事の案内を受けたことがあり、プロフィールを充実させるほど自分に合った提案が届くと実感しました。
一方で、LinkedInを活用したいと思っていても「プロフィールの書き方でつまづいてしまった」という方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、プロフィール作成の基本から採用担当者へのアピールを意識した書き方まで、筆者の経験を元に紹介します。
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LinkedInプロフィールの書き方を見る前に

LinkedInのプロフィールの書き方を具体的に見ていく前に、まずは下準備として、次の2点から始めましょう。
- プロフィールの方向性を確認【考え方】
- 公開範囲と更新通知の設定【基本操作】
それぞれ詳しく解説します。
プロフィールの方向性を確認【考え方】
プロフィールを整えるにあたって、「自分をどう見せるか」を決めましょう。
次の2つの質問を自分に問いかけてみてください。
- 誰にアピールする?(ex. ◯◯業界の海外リクルーター、興味がある会社の採用担当者、取引先)
- どんな印象を与えたい?(ex. 専門性が高い、信頼できる)
これらが整理できれば、自己紹介文や職歴欄で使う言葉にも一貫性が出るはずです。
LinkedInを「セルフブランディングの場」と捉えて、プロフィールをまとめましょう。
与えたい印象がわからない場合は、これまでの経歴を振り返り、自分の得意や強み、伸ばしたいスキルを書き出して整理するところから始めてみてください。

自分の強みがうまく表現できないと思ったら、AIに聞いてみましょう。
おすすめは音声入力。タイピングするより速いだけでなく、思いつくままに長く話してもAIが要点を汲み取ってくれるので、より多くの情報を伝えられます。
入力内容をもとに「私の強みやアピールできそうなスキルってなんだと思う?」と問いかけると、自分では気づかない側面からアピールの要素がわかる場合があります!
公開範囲と更新通知の設定【基本操作】
LinkedIn上での操作として、プロフィールの公開範囲や更新通知の設定もしておきましょう。
各設定については、下記を参考にしてください。
設定 | 設定の詳細 | 設定方法のヘルプリンク (LinkedIn公式ページ) |
---|---|---|
LinkedIn外での公開範囲 | 検索エンジン(GoogleやYahoo!検索など)に表示しないようにして、プライバシーを守れます | LinkedIn公開プロフィールの公開範囲 |
LinkedIn内のプロフィール写真の公開範囲 | 写真の公開範囲を「1次のつながりのみ(=直接つながりのある人のみ)」や「あなたのネットワーク(=3次※のつながりの人まで)」などに設定できます | プロフィール写真の公開範囲を設定する |
プロフィール更新時のつながりへの通知 | 職歴や学歴を変更したことを知らせる通知をオフにして、つながりのある人に迷惑がかからないようにできます | LinkedInのアップデートの通知を管理する |
LinkedInプロフィールの書き方のコツ

下準備できたら、実際にプロフィールを整えていきましょう。
全て日本語で作成することも可能ですが、ワーホリでの仕事探しや海外転職を意識しているなら、英語での作成がチャンスを広げます。
Chat GPTやGeminiなどの生成AIも活用し、文章を整えましょう。

プロフィールの一部を英語と日本語で表示する方法についてものちほど解説します。
今すぐに確認したい場合はこちら >> 多言語プロフィール表示で検索されやすくする
プロフィール写真を設定し、下記のポイントを押さえて1つ1つ入力を進めてください。
ヘッドラインは「看板」として設定する
ヘッドラインには肩書きのみでなく、リクルーターにアピールできそうなキーワードを多く盛り込むことを意識しましょう。
プロフィール画面のほか、投稿や検索結果で名前と一緒に表示されるヘッドラインは、あなたの「看板」のように働く部分です。

学生の場合や役職がない場合も、リクルーターが検索しそうなワードを意識して設定してみてください。
ヘッドラインには220文字程度まで入力が可能(2025年9月時点)ですが、検索や投稿時に表示されるのは英語なら50〜70文字程度。できるだけ重要なキーワードを左に寄せるように意識しましょう。
▼LinkedInの公式ブログでは英語でのヘッドラインの例を紹介しています
10 LinkedIn Profile Headlines to Inspire Your Own
自己紹介(About)にはキャリアの要約を書く
自己紹介の欄には、これまでの経歴や実績を簡潔にまとめましょう。
リクルーターは日々多くの人のプロフィールページを見ているはずです。
自己紹介欄に情報が端的にまとまっていれば、案内したい仕事に適性があると判断された場合に、職歴欄も細かく見てもらえる可能性が高まります。
日本の職務経歴書での職務要約を書くつもりでアピールの文をまとめましょう。
また、「トップスキル」もリクルーターの目を引くポイントになるので、自分の売り込みたいイメージに合うものを厳選して5つ選びましょう。
▼自己紹介文の作成ではLinkedInの公式ブログの記事が参考になるかも
14 LinkedIn Profile Summaries That We Love (And How to Boost Your Own)
職歴には数字を盛り込む
職歴欄では「◯件の売上」「年間で◯%上昇」といったように、数字や%を含めましょう。
具体性を示すことで説得力が増します。
実績として示せる数字がない場合は、以下のアピールができないかも確認してみてください。
- 関わった仕事の規模感を示す(ex:◯人規模のイベントのサポート)
- 頻度や期間を強調する(ex. 半年間に渡り顧客対応を担当)
- 改善したことや工夫をアピールする(ex. 効率化のためマニュアル作成に貢献)
- 信頼性や貢献度を示す(ex. 責任者から任命され◯◯を担当)
ボランティア活動もアピールに使う
職歴で書ける内容が薄いと感じた場合に、ボランティア経験があれば、欄を追加してアピールにつなげましょう。
ボランティアの情報を登録するには、プロフィール画面上部の「プロフィールを編集」から進み、「プロフィールに追加」の「その他」の項目で「ボランティア経験を追加」を選択します。

職歴同様、数字を盛り込むことも意識して入力してみてください。
スキルや資格は厳選する
スキルや資格に関しても、自分が印象づけたいイメージを意識しながら入力を進めましょう。
資格はプロフィール画面上部の「プロフィールを編集」のところから進み、「おすすめ」の項目から追加できます。
資格がたくさんあるのはいいことですが、情報が埋もれてしまうため、キャリアに関連性のないものはあえて入れない工夫も大切です。
スキルについては、「トップスキル」や「職歴」の項目でも入力するため数が多くなるもの。
スキル欄では順番の入れ替えができるので、関連性の高いものをできるだけ上に移動させておきましょう。

LinkedInプロフィールを作成したら合わせてチェック!

プロフィールの作成が完了したら、あわせて下記の項目もチェックしてみてください。
- Open to Work設定でチャンスを広げる
- カバー画像でセルフブランディングする
- 多言語プロフィール表示で検索されやすくする
- プロフィールURLを設定して見栄えを整える
- 推薦で信頼度を高める
それぞれ詳しく解説します。
Open to Work設定でチャンスを広げる
LinkedInでは、新しい仕事の機会に興味がある場合に、アイコンに「Open to Work」と表示する機能があります。
表示は、公開範囲の設定で「採用担当者のみ」に限定することも可能です。職場の人に見られたくない場合は、設定を確認しましょう。
設定については、プロフィール画面上部の「興味のある項目」のところで操作できます。
カバー画像でセルフブランディングする
セルフブランディングを徹底するなら、カバー画像(背景画像)にもこだわりましょう。
デフォルト画像や自分の好きな写真を設定することも可能ですが、キャリアの方向性や専門分野が伝わるようなカバーを設定するとアピールにつながりやすくなります。
CanvaやAdobe Expressのようなオンラインデザインツールのテンプレートをアレンジして、画像を作成してみるのもおすすめです。
多言語プロフィール表示で検索されやすくする
LinkedInのプロフィールは英語だけでなく、日本語やその他の言語でも表示できるように設定が可能です。
言語を追加しておくと、見る人の言語環境に応じて、名前とヘッドラインを自動で適した言語で表示できます。
設定はデスクトップ版からのみできます。
▼複数言語での設定についてはLinkedInのヘルプページを参考にしてください
別言語のプロフィールを作成・削除する
プロフィールURLをシンプルに設定する
プロフィールページのURLは自分の好みのものにカスタマイズ可能です。
初期設定のままだと名前の後に意味のない英数字が並んでいたり、日本語で名前を入力している場合は漢字が含まれたりして、海外の採用担当者には見づらくなります。
シンプルでわかりやすいURLに整えておきましょう。
▼プロフィールURLの設定方法
公開プロフィールURLを管理する
推薦をもらって信頼度を高める
可能であれば、職場の上司や元職場の人にお願いをして、推薦してもらいましょう。
推薦には「スキルの推薦」と「推薦文」の機能があります。
推薦文については自分から依頼が必要ですが、スキルの推薦は自分から相手に推薦することで、お返しとして推薦してもらえる場合もあるでしょう。
LinkedInプロフィールの書き方を押さえてセルフブランディングしよう

プロフィール作成では、「自分をどう見せるか」をしっかりイメージしておくことが大切です。
作成を進めながらより細かなイメージが定まることもあるので、手を動かしながらどんどん自分のアピールポイントを言語化しましょう。
プロフィールは1回の作業で完成するものではなく、何度も調整を加えて更新し続けるものです。
気になる求人やオファーがあれば、使えるキーワードがあるかも見て、自分のプロフィールに追加していきましょう。

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