アイルランド沼にハマって以来、たびわ(@tabi_wa)もケルト神話にも興味を持つようになったのですが、本など読んでいると、ミードという名の蜂蜜のお酒がよく登場することに気づきます。
興味が湧き調べてみると、ミードが語源になっている言葉があったり、数多くの歴史上の人物も愛飲していたりと、なかなか興味深いことがわかりました!
ミード(mead/蜂蜜酒)とは?
ミードとは、蜂蜜を醸造したお酒のことです。
「ミード」は英語の mead から来ていますが、フランス語ではhydromel(イドロメル)、ドイツ語ではmet(メット)のように呼ばれるそうです。
蜂蜜が主原料なので、蜂蜜独特のまったりとした甘みのあるお酒です。

ミードの歴史
ミードは世界最古のお酒らしく、その歴史は1万4,000年になるそう!
あまりにも歴史が古すぎるが故、年代はある程度語られていても、一体どこが本当の発祥地かというところは謎が残るお酒なんだそうです。
とにかく歴史が深く、クレオパトラやエリザベス1世も美容や健康のために好んで飲んでいたと言われています。
ミードのはじまり
クマなどに荒らされたハチの巣が地面に落ち、雨水が溜まったところをたまたま狩人が飲んだのが始まりと言われています。
誰かに教えたくなるミードの豆知識
ミードについて調べると興味深い話がたくさん出てきます。
ハネムーン(honeymoon)の語源

古代から中世にかけて、ヨーロッパでは、子宝に恵まれるよう新婚さんが1ヶ月ほどミードを飲むという風習があったそうです。
そこから、
honey(蜂蜜) + moon(1ヶ月) = honeymoon
となり、
honeymoon(ハネムーン)という言葉が生まれたらしいです。
メディスン(medicine)の語源

蜂蜜、水、酵母が基本材料のミードですが、そこに「りんご」が加わると「シュシェン(Chouchen)」という呼び名に変わるように、「ハーブ」が加わると「メセグリン(Metheglin)」といった具合に呼び名が変わるそう。
そしてこのメセグリンこそ、薬(Medicine/メディスン)の語源と言われています!
殺菌効果が高い蜂蜜にハーブが加わったら、確かに体に良さそうです(ただし、お酒はお酒なので量には注意です・・)。
ケルト神話の中のミード
純度100%のはちみつは、殺菌作用と高糖度のため菌が繁殖せず、腐ることがありません。(そのため、ミード作りでは酵母が生きるよう、水を入れて蜂蜜濃度を低くします!)
この「腐らない」ということに関連してか、古代ケルトではミードは「不死の飲み物」とされていたそうです。
ケルト神話の世界を見てみると、クー・フーリンの物語でも多数登場します。
フィン・マックールの物語中でも、一番権力のあった上王が登場するシーンでは、ゴブレットに注がれたミードが飲まれるシーンが多く登場します。
ファンタジーの中のミード

ヨーロッパ圏のファンタジーにもミードがたくさん登場します。
映画『ハリー・ポッター』シリーズ6作目の『ハリー・ポッターと謎のプリンス』でもミードが登場します。(結構重要なアイテムとして登場しています!)
他にも『ゲーム・オブ・スローンズ』や『ロード・オブ・ザ・リング』にもミードが登場します。
(調べた情報によると、『カンタベリー物語』や『ロビンフッド』でも登場するようです。)
まだ広がるミードの世界

ミードの世界も追えば奥深く、底なしな予感です。
古代では、養蜂技術もなかったため、いわゆる百科蜜で作られていたミードも、今は蜂蜜の種類からこだわって醸造できるようになっているという・・。
ビールやワインに比べ高価ではありますが、とても気品あふれる飲み物です。(香りもとても豊か!)
アイルランドの神話きっかけで興味を持ち始めたミードですが、ポーランドはミードの種類もかなり豊富らしいということを知り、ポーランドにまで興味が湧いていたり・・。
ミードから始まる探求の旅もまたかなりおもしろそうです。
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