旅行先・留学先として注目を集めるドバイですが、「中東」といわれると「治安が心配」と思われる方も多いのではないでしょうか?
筆者も以前、飛行機の乗り継ぎがうまくいかず、まったくプランにない形でドバイに1日滞在することになったときは、同じように不安を感じていました。
ところが、街を1人で歩いてみると、特に危険を感じることもなく、十分に現地観光を楽しめました。
実際、ドバイは世界的に治安がよい都市とされています。
そこで本記事では、客観的なデータをもとにドバイの治安について解説するとともに、筆者の体験をもとに、現地観光の注意点やおすすめを紹介します。
ドバイの治安は?最新情報とランキングをチェック

ドバイは、海外の主要都市と比べると、治安の良さで上位に位置づけられています。
世界中の投稿データを指標化して公開している「Numbeo」によると、「都市別の犯罪指数 2025年上半期」の安全度ランキングでドバイは4位、東京は36位です。
2025年2月発行の在ドバイ日本国総領事館の「安全の手引き」によれば、ドバイでは外国人居住者が人口の9割。
外国企業の誘致や外国人の受け入れを積極的に進めるなかで、ビジネス環境や国のイメージを良く保つために、治安維持を重視していることが、「治安がよい」と評価される背景にあるようです。
とはいえ、スリや置き引きなどの軽犯罪や性犯罪、詐欺事件なども発生しています。基本的な防犯対策は忘れないようにしましょう。

リスクに備えるなら、クレジットカードの海外旅行保険を活用するのも方法です!
補償額が大きめなカードならエポスカードがおすすめです。
治安とあわせてチェック!ドバイ旅行の注意点
治安面をチェックできたら、ドバイ旅行の注意点もチェックしておきましょう。
ドバイでやってはいけないこと
外務省の「アラブ首長国連邦 安全対策基礎データ」には、ドバイを含むUAE(アラブ首長国連邦)内では、次のことを避けるよう案内があります。
- 軍事施設や空港内外、イスラム教礼拝所内部などの許可なしの撮影
- UAEの女性に安易にカメラを向けたり、話し掛けたりする不敬行為
- ラマダン(断食月)中の人目につく場所での飲食や喫煙
- 自宅やホテルのレストラン・バーなどの指定場所以外での飲酒
- 車内や公共の場所での抱擁やキス
- 肌の露出
- 水道水の飲用
場合によっては違法となり、警察に身柄拘束される場合もあるため、禁止事項をよく確認しておきましょう。
【参考】アラブ首長国連邦 安全対策基礎データ|外務省
※「滞在時の留意事項」と「風俗、習慣、健康等」の項目
ドバイ旅行の服装
外務省の案内にもあるとおり、ドバイでは肌の露出は避けるべきです。
ただし、実際に現地に行ったときの様子では、外国人居住者が多いこともあってか、女性も街ではキャミソールやショートパンツ姿が多かった印象です。
街の中心部ではある程度の肌の露出は問題ないと感じましたが、イスラム教礼拝所といった場所では宗教上のルールが適用されます。必ず肌を隠す服装で訪れるようにしてください。
ドバイ旅行を楽しむための知識
よりドバイ旅行を楽しむために、実際に現地を訪れて感じたことも含めて、見どころや交通機関についての情報を紹介します。
見どころ
ドバイ観光なら、ぜひ次の3つの場所をチェックしてみてください。
- ドバイモール
- 世界の美しい店舗Top20のスタバ
- スーク
それぞれ、以下で詳しく解説します。
ショッピングモール
ドバイでは、とにかくショッピングモールのスケールが大きいです。
とりわけドバイモール(Dubai Mall)は巨大!


ハイブランドの店舗がズラリと並び、高級感もあって「これがドバイ!」と思わされる場所でした。
比較的治安のよいドバイですが、ドバイモールは人が多く集まる分、スリや置き引きの発生確率が高い場所です。貴重品の管理には十分気をつけましょう。
ドバイモール(Dubai Mall)
公式サイト:https://thedubaimall.com/
地図:Google マップで開く
世界の美しい店舗Top20のスタバ
イブン・バットゥータ・モール(Ibn Battuta Mall)というショッピングセンターには、「世界一美しい」とも評されるスターバックスがあります。

ショッピングモールは、イブン・バットゥータという探検家の旅にちなみ、インドや中国、ペルシャやエジプトなどにゾーン分けされ、それぞれのテーマに沿った内装になっています。
おすすめのスタバがあるのは「ペルシャ・コート(Persia Court)」。
※チュニジア・コート(Tunisia Court)にも、もう1つスタバがあります。

見上げればドーム型の天井になっていて、また壮大!
ちなみに、同じゾーンにフランス生まれのパン屋「PAUL」もあり、こちらもまた素敵です。

スタバだけでなく、ほかのゾーンもあわせて見てみると楽しいです。
イブン・バットゥータ・モール(Ibn Battuta Mall)
公式サイト:https://www.ibnbattutamall.com/en
地図:Google マップで開く
スーク
ドバイ観光といえば、「スーク」と呼ばれる市場も見どころの1つです。
ドバイには3大スークとして、「ゴールド・スーク」の他、スパイスが並ぶ「スパイス・スーク」や布製品が並ぶ「オールド・スーク」があります。
ゴールドスークは通りの両側にゴールドのアクセサリーがディスプレイされきらびやか。



スパイス・スークにも行きましたが、ゴールド・スークと違って客引きがうるさめ。
客引きを避けたくて急いで通り過ぎる形になったため、まったく写真を撮りませんでした…
交通手段|電車
ドバイの観光移動ではタクシーが便利という情報も多くありますが、1日ドバイ観光するなら電車もおすすめです。
乗り放題パスを利用すれば、主要な観光スポットをうまくまわれます。

2023年当時、1日乗り放題パスは22ディルハム(約885円 ※2025年9月レート換算)で、電車もバスも、トラムも乗り放題。
窓口でも発券機でも、チケット購入にはクレジットカード払いが可能でした。

ドバイの道路交通局では、IPアドレスによるアクセス規制をしているためか、日本からは公式サイトを開けません…(↓ドバイからなら見られると思います。)
https://www.rta.ae/wps/portal/rta/ae/public-transport/nol/choose-nol
1日乗り放題パスの料金は変更されている可能性もあるため、最新情報をチェックしてください。
1日乗り放題パス(赤色のNol Card)を購入したときの手順を紹介します。
※情報は2023年時点のものです。実際の手順とは異なる場合があります。
- ステップ 1券売機を見つける
- ステップ 2言語を選択
言語選択はアラビア語?と英語の2択です。
- ステップ 3運賃タイプを選択
1日乗車券の場合は [Nol Tickets] を選択。
- ステップ 4種別を選択
1日乗車券の場合は [Daily Pass] を選択。
- ステップ 5ランクの選択
[Regular] を選択。(※Goldはゴールドクラスの座席利用ができるカードです。)
- ステップ 6支払い
現金かクレジットカード、または別のNol Cardで支払いができます。
- ステップ 7一日乗車券ゲット
赤いチケットが発券されます。
1日乗車券は、ペラペラのカードですが、日本で使うSuicaやICOCAのように、改札でタッチすれば、通り抜けができる仕組みになっています。
また、女性向けの情報になりますが、電車利用でよかったのは、電車の先頭と最後尾の車両が必ず女性・子ども専用車だったことです。

現地で特に怖い思いをしたわけではありませんが、女性車両は安心感がありました。

観光客と思われる男性が女性車両に入りそうになったときは、みんなで注意していました。
調べたところ、男性が車両に乗り込んでしまうと4,000円ほど(100AED)の罰金があるようなので、男性はご注意ください。
ドバイ旅行で知っておくといいこと
そのほか、補足的な情報としていくつか現地に行って知ったこと・感じたことを紹介します。
空港ではSIMカードを無料配布

ドバイでは、18歳以上の観光客向けにSIMカードを無料配布しています。
以前は1GBのSIMカードを配布していましたが、ビジット・ドバイ(ドバイ経済観光庁のサイト)によれば、2025年9月時点では10GBのSIMカードを無料配布しているようです。

現在も同じかは不明ですが、2023年にもらったSIMカードを自分のスマホでアクティベートしようとしたとき、特に登録をした覚えがないのに、自分の名前宛でショートメッセージが届きました。
SIMカードには入国者の名前がタグ付けされる仕組みなのかもしれません。
ドバイの通貨はディルハム
ドバイの通貨はディルハム(dirham)です。
日本円換算で1ディルハム = 40円くらい(2025年9月時点)。お店やレシートの表示では、「AED」と表記されます。

現地では、ほとんどの場所でカードが使えます。実際、予期せずドバイ滞在となった際は、両替やキャッシングはせず、クレジットカード1枚で過ごせました。
クレジットカードのみでよかったため、一体どんなデザインのお金がドバイで使われているのかはわからないままです 笑
アルコール制限あり
ドバイはイスラム教圏となるため、お酒に関するルールが厳しく設定されています。
イスラムの文化圏であることに思い至らず、スーパーでお酒を探してみたら、アルコール0%と書かれたものしか置いていませんでした。
調べたところ、四つ星以上のホテルのバーやレストランならお酒が飲めるようです。
外務省のページでは「酒類の購入の際、ドバイでは短期滞在者は旅券の提示を、在住者は許可証(リカー・パーミット)が必要です」という情報もあります。
お酒の購入に関しては、日本とルールが異なる点は留意しておきましょう。
言語は英語もOK
ドバイではほとんどの場所で英語が通じます。
記事冒頭で紹介した通り、ドバイは人口の9割が外国人。英語表記の看板もあちこちにあるため、まったく不自由なく過ごせました。
多少アラビア語系のアクセントが感じられることもありましたが、比較的クセのない英語が使われていた印象です。
ドバイ旅行は注意点を押さえて楽しもう!

治安情報とあわせて、ドバイ旅行の注意点やおすすめを紹介しました。
飛行機の乗り継ぎ失敗で、なんの下準備もないままのドバイ訪問となりましたが、現地では特に問題なく観光を楽しみ、治安のよさを実感しました。
観光客フレンドリーなドバイですが、イスラム教圏の都市となるため、「日本の当たり前」とは異なる文化やルールがあります。
事前に細かなルールを確認し、現地の文化やマナーを尊重しながら旅行を楽しみましょう。
【参考サイト一覧】
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