アイルランドに留学やワーホリ、駐在など長期で滞在するとなれば、現地での携帯電話の利用についても気になりますよね。
ここでは、アイルランドでの1年のワーホリ滞在を経験したたびわ(@tabi_wa)が、現地での経験と各社プランの2023年1月時点での情報を元に、アイルランドでの携帯キャリアについてまとめていきます。
前提:SIMフリーとプリペイドプラン

長期滞在だけでなく、アイルランドに観光で行きたいという時も、まずは手持ちのスマートフォンを「SIMフリーで持っておく」ことに気をつければ、スムーズに現地利用への切り替えができます。
2021年10月以降に購入したスマホであればSIMフリーで間違いないですが、それ以前に購入したスマホでSIMロックがかかっている場合は、SIMロックの解除をすることで、現地の会社のSIMカードを入れて使うことができるようになります。
支払いについては、アイルランドで月額制(=Bill pay)で携帯を利用しようとすると、1年契約の場合がほとんどのため、アイルランドに留学やワーホリなどで滞在する場合は、プリペイドプランの利用が便利になります。
プリペイドプランは、大体の会社で28日間のプランを用意しており、一旦プリペイドプラン用のSIMカードを手に入れたら、あとは28日ごとにプラン料金を支払うことで利用期間を延長していくことができます。
アイルランドの主要キャリア比較
アイルランドの携帯キャリアでは、3(Three)、Vodafone、eirなどの大手通信会社のほか、TESCO mobileやVirgin Mobile、郵便局のAn Postのものなど様々あります。
どんなプリペイドプランがあるか、以下に主な会社の情報をまとめます。
※ここでは、主にダブリンでの通信環境についての体験を元にまとめています。
3(Three/スリー)
留学生やワーホリ滞在の場合の一番人気は3(Three)のようです。

たびわ自身もワーホリ滞在中は3ユーザーでしたし、周りの留学生も3の人が多かったです!
3では28日間のプリペイドプランを€15、€20、€30の3つのプランで案内しています。
中でも留学生などの利用が多いのが€20プラン(=3 Prepay 20)。
€20(=2,900円弱)で28日間データが使い放題となり、アイルランド国外へ出ても、EU圏内(イギリス含)なら19GBまでデータ利用が可能となります。
3 Prepay 20 – €20プラン
- データ使い放題(*プラン案内に”All You Can Eat(食べ放題)”とありますが、つまりは「使い放題」ってことです)
- 国外利用でもEU圏内ならデータ19GBまで利用可能
- 3ユーザー同士なら電話し放題
- 国内他社ユーザー・EU圏内への電話60分
- ショートメッセージし放題
- 5G対応
引用元:https://www.three.ie/shop/plans/prepay-phone-plans.html(3 Prepay Phone Plans)

プラン詳細に「ROI」の表記があり、これはなんだ!?となったことがありましたが、Republic Of Ireland、つまりアイルランド国内ということです!
テザリング機能も問題なく使えて、カフェなどでもPCを開きたい身としては安心して使えるプランでした。
3を1年利用してみて、特に問題はありませんでしたが、通話の際に何度か音声が悪くて聞こえないと言われた事があり、通話回線は少し弱いのかもしれません。
Vodafone(ボーダフォン)
アイルランド人やアイルランドに長年住む人ではVodafoneユーザーが多い印象です。
Pay as you goとして案内されるプリペイドプランは3つあり、3と比較するならオススメはVodafone X(€20プラン)です。
Vodafone X – €20プラン
- データ使い放題
- 国外利用でもEU圏内ならデータ30GBまで利用可能
- Vodafoneユーザー同士なら金曜15:00〜日曜23:59まで電話し放題
- 他社ユーザーへの電話100分
- ショートメッセージし放題
- 5G対応なし(*5G利用なら€30プラン)
- オンラインコース受講可
- 割引やクーポン情報アプリへのアクセス
引用元:https://n.vodafone.ie/shop/pay-as-you-go-plans.html(Vodafone X)
こちらも€20で28日をカバーするプランで、3と比べるなら、5G対応の有無を気にせず、電話重視の人はVodafoneがいいと言えるかもしれません。
ただし、アイルランドではLINEアプリの代わりにWhatsAppアプリで連絡を取ることがほとんどなので、特にこだわりがなければ3でもVadafoneでも好きな方を選べばいいように思います。
eir(エアー)
eirはアイルランドで設立された通信会社です。
プリペイドプランには、€10プランと€20プランの2つがありますが、あまりお得さはないかもしれません。
€10プラン(=Basic Plan)は14日間のプランで、データは使えず電話オンリーになるため、あまりオススメできません。
€20プランは、28日間データ、通話、ショートメッセージが使い放題となり、EU圏内でのローミング利用が27.2GBまで利用が可能となります。
Limited Time Offer – €20プラン
- データ使い放題
- 電話し放題
- ショートメッセージし放題
- 国外利用でもEU圏内ならデータ27.2GBまで利用可能
引用元:https://www.eir.ie/mobile/prepay/(Prepay Offers)
TESCO mobile(テスコ・モバイル)
留学生やワーホリの人の3ユーザーが多い分、ネットで見つかる情報も多く、今後も3を選ぶ人が増えそうではありますが、意外と推せるのがTESCO mobile。
28日間で€15のプランがあります。
Prepay Data Plus – €15プラン
- データ使い放題
- 国外利用でもEU圏内ならデータ13.55GBまで利用可能
- TESCO mobileユーザー同士なら電話・ショートメッセージし放題
- 電話500分(*TESCO会員なら1000分)
- ショートメッセージ500通まで
- 4G
引用元:https://www.tescomobile.ie/prepay-plans.aspx(Prepay Data Plus)
ユーザーレビューが見つけにくく、電波の安定具合は未知数ではありますが、TESCOの会員証があれば、プランのカバー内容が広くなったり、会員ポイントも貯まりやすくなるようです。
なるべく通信費で節約したい人にとってはいい選択肢かもしれません。
SIMカードを日本で購入?
渡航前から日本でSIMカードを準備しておきたい場合、3であればAmazonや楽天などで購入が可能です。
ただし、日本のAmazonなどで購入の場合、イギリスの3のSIMカードを購入することになるため、電話番号が+44のイギリスナンバーになる点と、データ使用がローミング範囲内(イギリスで使えるデータ量とは別の、ヨーロッパ圏内で使えるデータ量)となることに注意してください。
ダブリン空港では、電波は弱いにしてもWiFiは通っているので、現地でのSIMカード購入で問題ないと個人的には思っています。(日本から購入していくと割高にもなりますね・・)
eSIMも便利?
最近では、eSIMというバーチャルSIMカードも利用できるようになっています。
airaloではFáilte(アイルランド語で「ようこそ」の意味)という名のアイルランド対応eSIMを販売しています。
airaloのアプリをダウンロードし、そのアプリ内でeSIMをアクティベートすることで、30日間の期間で最大10GBのプランで通信できるようになります。

長期でアイルランドに滞在するなら、現地でSIMカードを購入するのがいいかと思いますが、どうしても現地で空港に着いた瞬間からネットに繋がれるようにしておきたいというなら、eSIMも検討の余地がありそうです。

アイルランドでの利用だけでなく、airaloでは日本で使えるMoshi MoshiというタイプのeSIMもあるようなので、例えば、日本に1ヶ月だけ一時帰国したいという時なんかに使えるかもしれませんね。
eSIMの購入では、他にもsoracomobile、Ubigiなどがあります。
アイルランドの通信に関する豆知識

小ネタ程度にですが、アイルランドの通信に関する豆知識です。
アイルランドの連絡手段
アイルランドでの連絡手段と言えば、主にはWhatsAppで、他にMessengerやInstagramのDMなどがあります。

現地に1年いた経験では、職場では全体連絡はWhatsAppのグループチャットを使い、遅刻や欠勤の連絡は電話連絡という感じでした。
友達とのやりとりはWhatsAppが基本でした。
ほとんどの連絡方法がネットを使うものなので、SIMカードのプラン選びではデータ容量をよく見て決めるのがいいと思います。
アイルランドの携帯番号の秘密
アイルランドの携帯番号は、08x-xxx-xxxxという形式ですが、番号で携帯会社を知ることもできたりします。
- 083 と 086 で始まる番号 → 3 *BlueFaceの場合もあり
- 085 で始まる番号 → eir *GoMoの場合もあり
- 087 で始まる番号 → Vodafone *An PostやClear Mobileの場合もあり
- 089 で始まる番号 → TESCO mobile or Virgin Mobile
3やVodafoneなどは、格安SIMの会社に回線を分けているようで、大体のあたりをつけて利用会社を当てることができるという感じではあります。
だから何ということはないのですが・・(笑)、番号で携帯会社がわかるのは日本にはない仕組みですね。(日本でもSoftbank回線に電話した時は「プププッ」という呼び出し音がなるというのはありますね!)
アイルランドでもネットは安心
アイルランドに留学やワーホリで行く場合、シェアハウスで暮らす人がほとんどで、大抵はWiFiもあり、家でネットに困ることはないはずですが、どの携帯会社もデータ使い放題の提供が基本で、WiFiの調子が悪い時や、外出時のネット利用も心配なく過ごすことができます。
何より、EU圏内で移動があっても、自動でデータローミングが適用されて、別途SIMカードの設定の必要もなくネットが使えるのが快適でした。
ここで集めている情報が、これからアイルランドに行く方の携帯会社選びの比較・検討の参考になればうれしいです。
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