アイルランドの学生ビザは現地到着後に申請をします。
渡航前に複雑なビザの申請がいらないというのは気軽に感じる一方、「現地できちんと手続きできるのかな…」と心配になる方も多いのではないでしょうか?
本記事では、アイルランドの語学学校で働いた経験があり、留学エージェントで海外大学への進学サポートも行っていた筆者が、アイルランドの学生ビザの特徴や申請方法について解説します。
アイルランド入国管理局の関連ページも合わせて紹介するので、リンク内の詳しい情報や最新の情報とあわせて確認するようにしてください。
(最終更新日:2026年1月)
ここでは最新情報をできるだけ反映するよう努めていますが、入国管理局からの案内に変更が出ている可能性があります。
実際にビザの申請を進める際は、必ずご自身でも入国管理局のページを参照し、最新の情報を確認するようにしてください。
【補足】
日本国籍であれば、基本的にアイルランドへの入国自体にビザは不要です。
一方で、中国やモンゴルなどの国籍の人は、入国のために自国から「Cビザ」や「Dビザ」といったビザの申請が必要とされます。
アイルランド入国管理局のページでは、こうしたC/Dビザが必要な人向けの情報が多くまとめられているため、混乱が起きやすいようです…。(たとえば、AVATSの作成案内は日本人には不要な情報です…)
本記事では、日本人向けの情報をまとめ、関連箇所のリンクを示すよう努めています。
※日本人は本当に入国にビザ不要なの?と思った方は「Visa & Non-Visa Required Nationalities」のページもあわせてご参照ください。(日本は「ビザが必要?」に「No」でリストされています。)
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アイルランドの学生ビザが必要なケースとは?

アイルランドに留学する場合、滞在期間や就学期間に応じて、ビザ(査証)や必要な手続きが異なります。
主な留学パターンと必要なビザは下記のとおりです。
| 留学パターン | 必要なビザ | ビザの取得方法 |
|---|---|---|
| 90日以下の滞在&就学 ・1〜3ヶ月以内の短期留学 | 観光ビザ | 特別なビザ申請手続きは不要 (日本のパスポートがあれば、入国スタンプをもらうだけで入国可能) |
| 90日を超える滞在&就学 ・3ヶ月以上の長期語学留学 ・大学・大学院留学 | 学生ビザ | 渡航前から準備を進め、アイルランドで申請 |
| 1年の滞在(&就学) ・ワーキングホリデー | ワーキングホリデービザ | 渡航前に日本から申請 |
語学学校や大学で90日を超えて学ぶ場合は、学生ビザの取得が必要です。
現地の学校に1年までの期間で通う場合は、ワーキングホリデービザで滞在することも可能です。
アイルランドの学生ビザの特徴は?
アイルランドの学生ビザには、以下のような特徴があります。
- 現地で申請する
- 語学留学の場合、8ヶ月の期間で学生ビザが発行される(うち8〜10週間はホリデーとすることができる)
- 大学・大学院留学の場合は、アカデミックイヤー(1年)でビザが発行される(トータルの就学期間に合わせて更新が必要)
- 語学留学の場合は2回までビザの更新が可能で、最長2年滞在できる(8ヶ月 + 8ヶ月×2)
- 現地での就労が認められる(基本は週20時間まで。ホリデーと呼ばれる期間は週40時間まで就労が認められる)
- アイルランドではビザの種類をStampでラベル分けし、学生ビザは「Stamp 2」に分類される
※Stampの分類は、受講コースによっては、就労が認められない学生ビザ「Stamp 2A」になる場合もあります。
参照ページ:
Frequently asked questions for students(Irish Immigration Service)
アイルランドの学生ビザ申請の流れ【入国前〜入国後】

「アイルランドの学生ビザは現地申請」ですが、すべてがアイルランドで完結するわけではありません。
入国時、パスポートには、滞在ステータスをのちに学生ビザに切り替えることを許可するタイプのスタンプをもらう必要があります。
そのため、学校の入学許可証や残高証明書など、入国に際して日本から準備しておかなくてはならないものがあります。
スムーズな学生ビザの取得のために、次の3つのステップでポイントを押さえましょう。
- アイルランド入国前の準備
- アイルランド入国時の手続き
- アイルランド入国後の手続き(ビザ申請方法)
それぞれ詳しく解説します。
アイルランド入国前の準備

学生ビザの取得のためには、ビザ申請のために承認された学校・プログラムを選び、その学校の入学許可証を取得している必要があります。
大学や大学院のプログラムであれば、基本的に承認されています。
語学学校のプログラムの場合、留学エージェントが紹介しているところや、日本人向けに情報を発信しているところは、ビザの申請に問題がないことがほとんどです。
コースがビザ申請のために承認されたプログラムか心配な場合は、Interim List of Eligible Programmes (ILEP) に掲載があるかを確認してみましょう。

リストの欄にある検索ボックスに学校名を入れて情報が表示されれば、ビザ申請の承認プログラムなので問題ありません!
加えて、語学コースでの留学の場合は、以下の条件を満たすこともビザ申請の条件とされています。
- 25週間以上のコースである
- 授業時間が週15時間以上である
- 平日の日中(9時〜17時)に授業が行われ、週に3日以上の授業がある
- 出席率を85%以上キープする(※ビザをもらってから守るべきルール。守れないと学生ビザでの滞在を続けられなくなります。)
- コース修了時に検定試験を受験する(※ビザをもらってから守るべきルール。)
条件に注意しながら学校を選び、申し込みや出願、支払いを済ませ、学校から入学許可証(=LOA:Letter of Acceptance またはEnrollment Letter)をもらいましょう。
ほかに、学校経由での手配または自己手配で以下も準備を進めましょう。
- 滞在期間をカバーする医療保険
- 滞在先(ホームステイまたは学生寮など)
- 資金証明書
現地でのビザ申請時だけでなく、入国時に資金証明書の提示を求められる場合があります。
入国管理局のページでは以下のように、「アイルランドに入国する時点で、滞在期間が8ヶ月を超えるコースの場合は€10,000(約185万円)、滞在期間が8ヶ月以下のコースの場合は月あたり€833(約15万円)、または合計€6,665(約120万円)の資金を証明」といった旨のことが案内されています。
※日本円表記は1ユーロ = 158円の場合
if you did not need a visa to come to Ireland, you must also prove that you can support yourself financially after you arrive here. You do this by showing at the time of arrival in the state you had direct access to:
Required Documents – Proof of financial support(Irish Immigration Service)
- €10,000 for courses resulting in residence of greater than 8 months
- €833 per month or €6,665 (in total) for courses resulting in residence of 8 months or less.
また、「Suggested documents to present at border control(入国時に提示を推奨される書類について)」のFinancesのセクションには、以下のような記載があります。
Suggested documents to present at border control(Irish Immigration Service)
- An original up-to-date bank statement covering the last 6 months
- Note: You may use a printed internet statement but it must be officially certified by your bank. We will not accept uncertified internet statements.
つまり、資金証明では「過去6ヶ月間の記録を載せた最新の銀行取引明細書」で、かつ「銀行によって正式に証明されたもの」を提示する必要があるということです。
以前は、日本を含む海外の銀行の証書を使う場合は「2枚の残高証明書を提出」といった案内があったのですが、現在はその情報が見当たりません。
資金証明の詳細について不安な場合は、通学予定の学校か利用エージェントまで詳細を確認したほうがよさそうです。
アイルランド入国時の手続き

前述の通り、アイルランド入国の際には、学生ビザに切り替えることを認めてもらうためのスタンプをパスポートにもらう必要があります。
アイルランド入国時は、入国の目的を「Study(勉強)」と伝え、以下の書類をすぐ提示できるよう準備しておきましょう。
- 学校の入学許可証
- 滞在期間全てをカバーする医療保険(学校提携の保険加入の場合は、保険証自体ではなく、保険加入を証明するレターを提示する場合もあります)
- 資金証明書(入管担当者によっては提示を求められます。)

直近では、2024年11月と2025年6月に資金証明額の引き上げがありました。今後も変更される可能性があるので、証明額については入管管理局のサイトでよく確認してください。
入国時提示書類についての案内ページ:
Suggested documents to present at border control(Irish Immigration Service)
※案内には入国にビザが必要な人向けの情報も含まれています。
アイルランド入国後の手続き(ビザ申請方法)
アイルランドに無事入国したら、パスポートに押されたスタンプの期限「3ヶ月」が切れる前に、在留登録(ISD登録*)を行います。
*2025年1月13日より滞在許可登録の管轄がGNIBからISD(Immigration Service Delivery)に変更になりました。
以前は地方住まいの方は最寄りの警察署にて手続きをしていましたが、2025年1月13日以降、初回登録については居住地にかかわらず、オンラインで予約登録のうえ、ダブリンのBurgh Quayオフィスでの手続きが必要となっています。

以前まで、在留登録の予約は電話ですることになっていましたが、現在はオンラインです。
予約がだいぶ先の日程になったというのはよく聞く話なので、到着後すぐオンラインでの予約手続きを進めるようにしましょう。
初回在留登録(ISD登録)の概要ページ:
Information on registering your immigration permission for the first time
オンラインでの予約を済ませたら、下記の書類を用意し、オフィスで手続きをしてもらいます。
- パスポート
- 学校の在学証明書
- 学校への支払い証明書
- 医療保険加入証明書
手続きは、書類の提示や指紋の撮影、写真撮影などで、係員の指示通りに対応すれば問題ありません。
申請料は€300(約5.5万円 ※1ユーロ=185円の場合)で、現金は使えず、クレジットカードまたはデビットカードでの支払いが必要です。
必要書類を提示して新たにパスポートにスタンプを押してもらい、在留登録が無事完了すると、後日、IRPカード(Irish Residence Permit Card)が自宅に郵送されます。
IRPカードについての詳しい案内ページ:
Irish Residence Permit(Irish Immigration Service)
アイルランドの学生ビザの更新・延長は?
アイルランドの学生ビザは、更新(renewal)が可能です。
大学の学部留学の場合、3〜4年の期間のビザを一気に出してもらえないため、毎年更新手続きが必要になります。
一方、語学留学の場合、更新手続きは2回まで可能で、8ヶ月→8ヶ月→8ヶ月で、最長24ヶ月までアイルランドでの滞在期間を延長できます。
更新の際は、初回の在留登録時にあった指紋の撮影が不要となるため、オンラインでの手続きが可能です。
ビザの更新についての詳細ページ:
Renewing your registration permission if you live in the Republic of Ireland(Irish Immigration Service)
アイルランドの学生ビザのFAQ

最後に、アイルランドの学生ビザに関してよくある質問とその回答をまとめます。
- Q学生ビザでアルバイトはできる?
- A
アイルランドの学生ビザでは、週20時間の就労が認められ、6月〜9月と12月15日〜1月15日までのホリデー期間は週40時間までの就労が可能です。
- Q語学学校のコース開始前にホリデーは取れる?
- A
8ヶ月の滞在のうち8〜10週間をホリデーとして、語学学校に通わない期間を持つことができます。ただし、このホリデーはコース開始前にとることはできません。
- Qアイルランドには学生として最長7年いられるって本当?
- A
はい、語学留学で2年過ごした後、高等教育機関(カレッジや大学など)でのプログラム受講での滞在に切り替えれば、累計最長7年滞在できます。
この場合、毎年、次のレベルの学習に進んでいることを示す必要があります。
参照ページ:
Frequently asked questions for students(Immigration Service Delivery)
アイルランドの学生ビザの準備は万全に!

アイルランドの学生ビザは、日本にいるうちからしっかり準備を進める必要があります。
ビザの情報は変更があることも多いので、入国管理局のページで最新情報を確認し、不備のないよう準備を進めましょう。
学生ビザでの滞在なら、現地で学べるだけでなく、就労も可能です。
大学・大学院留学となると学業に忙しく、現地で働くのは難しいかもしれませんが、語学留学であれば、コースの時間とうまく調整して、現地で働く経験を得ることもできます。
ビザのルールや特徴を正しく理解し、自分に合った形でアイルランド留学を楽しんでください。

