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日本との違いは?アイルランドの教育制度

日本とアイルランドの教育制度 アイルランド留学・ワーホリ

アイルランドのこと調べていると、「アイルランドの教育水準は高い」といった紹介を目にすることが多くあり、果たして日本の教育システムとどう違うのだろうと気になりました。

ここでは、日本とアイルランドの教育システムを比較してわかった違いをまとめてみたいと思います。

※ここでまとめる情報は主にCitizen Informationのページを参考に情報をまとめており、大学進学の場合を基本に内容をまとめています。年齢を基準に比較していますが、日本の学期は4月始まりで、アイルランドの学期は9月始まりである点もご留意ください。

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図で見る教育システム比較

アイルランド・日本の教育比較
クリックすると拡大できます

そもそも、何がどう違うのかを可視化するため、それぞれの教育制度を図にしてみました。

日本とアイルランドの教育システムを比較した時に言えるのは次の3つの点です。

  1. 日本もアイルランドも6歳〜15歳までは義務教育期間
  2. アイルランドではTransition Yearと呼ばれる1年がある
  3. アイルランドの大学・学部課程は3年での卒業も可能

アイルランドの教育制度

初等教育、中等教育、高等教育と分けて、アイルランドの教育制度を詳しく見ていきます。

アイルランドの初等教育(First-level Education)

日本とアイルランドの初等教育

アイルランドの初等教育は2年(4歳〜5歳向けの幼児クラス)+6年(6歳〜12歳向けのクラス)の8年構成となっています。

アイルランドの法律上では、4歳または5歳からプライマリー・スクール(小学校)に入学ができますが、6歳までに正式に教育を受け始めることになっています。

学校は9月始まりで、6月末ごろに1年のタームが終わります。

7月〜8月の休みのほか、クリスマスやイースター、学期休みもあり、授業ではアイルランドらしく、アイルランド語のクラスもあります。

制服は必須ではないようですが、用意している学校の方が多いようです。

たびわ
たびわ

就学前の子ども向けには、ECCE(Early Childhood Care and Education)スキームがあり、2歳8ヶ月〜5歳6ヶ月の年齢なら制度を無料で利用することが可能です。

アイルランドの中等教育(Second-level Education)

中等教育

アイルランドの中等教育は6年で、ジュニア・サイクル(Junior Cycle)シニア・サイクル(Senior Cycle)の2つのステージがあります。

ジュニア・サイクル(Junior Cycle)

12歳〜15歳でジュニア・サイクルでの教育を受け、最後に、JCPA(Junior Cycle Profile of Acheivement:ジュニアサーティフィケート)と言われる国家統一試験を受けます。

シニア・サイクル(Senior Cycle)

シニア・サイクルについては、トランジション・イヤー(Transition Year)を経る場合は、17〜18歳の2年間で学習を進めることになりますが、Transition Yearを取り入れない場合は、16〜17歳でシニア・サイクルを終え、サイクルの終わりにはリービング・サーティフィケート(leaving certificate)と呼ばれる統一試験を受けることになります。

トランジション・イヤー(Transition Year)

中等教育(Secondory School/Post-Primary School)の4年次にあたる年は「トランジション・イヤー」という、自由研究やグループ学習、課外活動など様々な体験をする年となります。

音楽や演劇、スポーツなど興味のある分野を学んだり、ボランティアや職業体験などをしていきます。

アイルランドらしく図工の延長でバウロンと呼ばれる楽器の制作をしたり、サーフィンやカヤックなどアイルランドの自然を楽しむ体験もあるようです。

たびわ
たびわ

この体験を通して、進路を見るということなのでしょうね。

とてもプラクティカルだと感じます!

リービング・サーティフィケート(leaving certificate)

リービング・サーティフィケートは、その後、大学などへ出願していくのに需要な書類の一つとなり、シニア・サイクルでは進路に合わせて次の3つからプログラムを選ぶ仕組みになっています。

  • Established Leaving Certificate – 大学、高等専門学校、教育大学に進学するための資格
  • Leaving Certificate Vocational Programme – 技術科目を集中的に学び、職業訓練に焦点を当てたモジュールを含む
  • Leaving Certificate Applied – 適切な学習体験を通して、社会人としての心構えを身につける

リービング・サーティフィケートの筆記試験は6月に行われ、8月末ごろに結果が発表されます。

アイルランドの高等教育(Third-level Education)

高等教育

アイルランドの高等教育には、総合大学、教員育成コース、科学技術系学校と言った選択肢があります。

日本では、大学の学部課程は4年、修士課程は2年となりますが、アイルランドの場合は、学部課程は3年、修士課程は1年が標準となっています。(学部3年で普通学位が取れたり、優等学位が取れたりしますが、4年で優等学位取得となったり、大学やコースにより学位取得年数や学位の種類は様々になるようです。)

[日本人向け] ファウンデーションコース

日本の教育制度とアイルランドの教育制度を比較した時、年齢と教育の年数は同じように見えますが、アイルランドでは、Leaving Certificateという資格を取得して、高等教育機関に進学する形となります。

そのため、日本の高校を出た人がアイルランドの学部課程に進学する場合、同等の資格を得るために、「ファウンデーションコース(Foundation course)」への入学が必須となります。

アイルランドの大学

アイルランドには7つの国立大学と1つの私立大学があります。

アイルランド国立大学
(The National University of Ireland / NUI)
・ユニバーシティ・カレッジ・ダブリン(University College Dublin / UCD)
・ゴールウェイ大学(University of Galway)
・ユニバーシティ・カレッジ・コーク(University College Cork)
・メイヌース大学(National University of Ireland, Maynooth)
ダブリン大学 [国立]
(The University of Dublin)
・トリニティ・カレッジ・ダブリン(Trinity College Dublin / TCD)
リムリック大学 [国立]
(The University of Limerick / UL)
ダブリン・シティ大学 [国立]
(Dublin City University / DCU)
アイルランド王立外科医学院 [私立]
(RCSI University of Medicine and Health Sciences)
たびわ
たびわ

こうして見ると一瞬わかりづらいですが、アイルランド国立大学とダブリン大学の傘下にいくつかの大学がある構造になっています。
なので、「アイルランド国立大学」というと、4つの大学(または4つの大学のうちの一つ)を指すことになりますが、「ダブリン大学」という時は、TCDのことを言っていることになります。

NFQ(National Framework of Qualifications)

アイルランドでは、高等教育を10のレベルに分けて体系化しています。

学部課程では、普通学位取得ならNFQ 7、優等学位取得ならNFQ 8を取得していることになり、修士学位取得でNFQ 9、博士取得でNFQ 10を持っていることになります。

NFQは、アイルランドの学校を出た後で他の国で学びを続けたい時など、どのレベルのコースに出願可能かを判断するために役立つ指針になったり、雇用主に学習レベルを共有する時などに役立ったりします。

NFQについて、詳しくはQQIのページで確認ができます。

アイルランドの制度に関する情報収集では、国の機関が運営するCitizen Informationのページが役立ちます:Irish education system(Citizen Information)

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