「アイルランド英語は早いし聞き取れない?なまり?スラング?特徴は?」でも紹介している通り、アイルランドの主要言語は英語です。でも、もともとの言語であるアイリッシュ・ゲール語(アイルランド語)も大切にされています。
ここではそんなアイルランド語の基本の単語・フレーズをまとめます。
アイルランド・ゲール語の基本の単語・フレーズ
ケルト語派に分類される、アイルランド・ゲール語(アイルランド語)の基本の単語とフレーズは以下に。
※アイルランド語は地域により発音がかなり異なる場合もあり、カタカタ表記は様々なエリアの発音を書き表しています。
1. こんにちは – Dia duit / Dia dhuit
アイルランド語でのこんにちはは「Dia duit(ディア グイト)」。(エリアによっては、「Dia dhuit」と書きます。)
「グ」の音のあたりが喉から出すような音のよう・・。
言葉通り訳すと「God to you(=神のご加護を)」という言い方になります。
挨拶し返す時は、「Dia is Muire duit(ディア イス ムイリ グイト)」と返し、これもまた言葉通りでは、「God and Mary to you(=神とマリアのご加護を)」をという意味になります。
2. 乾杯 – Sláinte
「Sláinte」は絶対に覚えておきたいアイルランド語重要単語!「Sláinte(スロンチャ)」はアイルランド語で「乾杯」です。もちろん英語の「cheers」で乾杯もいいですが、Sláinteで乾杯したいですね!
3. ありがとう – Go raibh maith agat
長くて読むのが難しいですが、アイルランド語でのありがとうは「Go raibh maith agat(グレ マフグ)」。
“may you have goodness” という意味から来ているそうです。
英語では単語の頭文字を並べて省略語にすることがありますが(ex. FYI=For your information, OMG=Oh my God)、このGo raibh maith agatもGRMAと表記が可能らしいです!メールやメッセージの最後にさりげなくGRMAなんて書いてみたいですね♪
4. ようこそ – Fáilte
アイルランド語のようこそは「Fáilte(フォルチャ)」。
観光地などでは文字表記で見かけることも多いと思います。
「ありがとう」を言うのにもThanks a million(=100万回のありがとう)という表現を好むアイリッシュらしく、céad míle fáilte(=100万回のウェルカム)と言う表現もあります。
5. さようなら – Slán
さようならは「Slán(スローン)」。
去る人が言う「slán agat(スローン アガット)」や残る人が去る人に向けて言う「slán leat(スローン リャット)」もあります。
「Slán go fóill(スローン ゴ フォイル)」で「またね(bye for now)」とも言えます。
6. おやすみ – Oíche mhaith
アイルランド語でおやすみは「Oíche mhaith(イーォワ)」。(このフレーズは地域により発音がかなり異なる印象です。)
Coladh sámh(コーラ ソー)で「よく寝てね(sound sleep)」と付け加えることもできます。
ちなみに、「おはよう」は「Maidin mhaith(マジン ワ)」と言います。
7. お願いします – Le do thoil
アイルランド語で「Le do thoil(レ ド ホイル)」は「please(お願いします)」の意味です。
丁寧な表現にできる便利フレーズですね。
8. craic agus ceol
「craic agus ceol(クラック アガス キョール)」はアイルランドの独特の表現だと思います。
訳せば「楽しみと音楽」となるのでしょうが、日本語にすると急に本当の意味が失われるような気がして、いまだにしっくりくる日本語訳が思いつきません。パブでの音楽で踊り出す人、音楽を楽しむ人たちの情景が思い浮かんだら、それがcraic agus ceolです。
日常に馴染むアイルランド語
アイルランドに行ったとしても、アイルランド語を実際に話す機会は少ないかもしれませんが、アイルランドでは日常に馴染んだアイルランド語もあります。
警察 – Garda
アイルランドでは警察のことはpolice(police officer)ではなく、「Garda(ガーダ)」と呼びます。複数形になると「Gardaí(ガーディ)」です。
gardaは英語のguardian(保護者・守護者)にあたる単語で、警察の正式名称は「アイルランド治安防衛団」になるそうです。(なんだか日本語にすると戦隊モノのヒーローみたい 笑)
ビザの手続きで行くGNIBというビザオフィスも、元は「Garda National Immigration Bureau」でGradaが名前に入っています。
ルアス(路面電車)- Luas
アイルランド語というか、もはや会社名なんでしょうけど、ダブリンを走る路面電車の名前「Luas(ルアス)」もアイルランド語です。
Luasはspeedの意味らしいのです。
・・本当に速いかどうかはさておき、Luasはダブリンの移動では欠かせない手段の一つです。
ちなみにですが、ダブリンの電車はDART。これはアイルランド語に関係なく、Dublin Area Rapid Transitの頭文字を取ったものです。
アイルランド首相 – Taioseach
アイルランドには大統領も首相もいますが、首相のことは「Taioseach(ティーショク)」と呼びます。
ニュースを見ているとよく聞く単語になりますね。ちなみに副首相は「Tánaiste(ターニシュテ)」です。
アイルランド語のすゝめ
アイルランドの首都・ダブリンではほとんどアイルランド語を聞く機会はありませんが、標識は全てアイルランド語と英語を合わせた表記で、アイルランド語が今も大切にされている言語なのだとわかります。
アイルランドの小学校では義務としてアイルランド語を教えていても、実際に使う機会がなく忘れられてしまうこともあるようですが、その一方、日常的にアイルランド語を使っている人たちもいます。
アイルランドの地名も、元を辿るとアイルランド語を英語に変化させているものも多く、意味を探ると歴史まで見えてくるのでおもしろいです。
英語のスペリングとは全く違い、読むのが難しいアイルランド語ですが、逆にそれがおもしろいとも感じませんか?基本フレーズを使いこなして、アイリッシュたちをちょっと驚かしてみましょう。
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