アイルランドへの旅行はもちろん、留学やワーホリ、駐在の場合も、渡航準備では現地での携帯利用についても気になりますよね。
特に長期滞在の場合は、現地のSIMカードを利用する方も多く、どれを選べばいいか迷うこともあるでしょう。
本記事では、アイルランドで1年のワーホリ滞在を経験したたびわ(@tabi_wa)が、現地での実際の携帯利用の経験ももとに、キャリア各社のプランを解説ます。
(最終更新日:2025年10月)
できるだけ最新の情報となるよう定期的に記事の更新をしていますが、各社のプラン内容や料金が変更となっている場合があります。
参照したサイトのリンクも載せているので、最新情報については公式サイトもチェックしてください。
※本記事では、€1=175円(2025年10月20日時点)で計算しています。
アイルランドのSIMカードを選ぶ前に確認!

各社のSIMカードのプラン内容や料金を詳しく見る前に、下記の2つの点をチェックしておきましょう。
- データ通信方法とSIMロック解除をチェック
- アイルランドの携帯契約の仕組み
以下で、それぞれ詳しく解説します。
データ通信方法とSIMロック解除をチェック
アイルランドで、スマホやタブレットでインターネットを使うには、現地のWiFiに接続する以外に下記の4つの方法があります。
- 海外ローミング
- ポケットWiFi
- 現地のSIMカード または オンラインショップで購入したSIMカード
- eSIM
本記事で主に解説するSIMカードとeSIMの利用には、スマホがSIMフリーである必要があります。
2021年10月以降に発売されたスマホであればSIMフリーで間違いありませんが、ロックがかかっている場合は、日本にいるうちに携帯ショップや専門ショップなどで解除が必要です。

SIMロックの解除状況がわからないときは、スマホの「設定」→「一般」→「情報(端末情報)」で確認できる場合があります!
アイルランドの携帯契約の仕組み
アイルランドの携帯キャリアとの契約には、Bill pay(後払い)と、Prepay(前払い)があります。
2つの違いは次のとおり。
| Bill pay(後払い) | ・1〜2年単位での契約がほとんど ・クレジットカードや住所登録が必要 ・契約期間中はチャージの手間なし |
| Prepay(前払い) | ・28日間のプランが用意されているのが一般的 ・クレジットカードや住所登録なしで利用開始できる ・期間ごとに追加チャージ(=Top up)が必要 |
長期の旅行や留学・ワーホリの場合は、Prepayプランの利用が簡単です。
アイルランドのSIMカードを各社プランで比較
アイルランドでの通信には、Virgin Mobileや郵便局のAn Post Mobile、TESCO mobileなどの選択肢もありますが、ここでは以下の3社のPrepayプランを比較します。
- 3(Three)
- Vodafone
- eir
3(Three/スリー)
3(スリー)は、留学生やワーホリ滞在者の方にも使いやすいキャリアです。
3では、28日間の利用で€20のプランと€25のプランが用意されています。(€20は約3,500円、€25は約4,380円)
€20のプランは2つあり、なかでもThree Super Surferのプランがおすすめです。
それぞれのプラン詳細は下記のとおり。
| Three Super Surfer | Three Total Talker | Three Connect Complete | |
|---|---|---|---|
| プラン料金 | €20 | €20 | €25 |
| データ利用 | 無制限 | 10GB (国内利用とEU圏内利用) | 無制限 |
| 通話 | 200分 | 無制限 | 無制限 |
| ショートメッセージ | 200通 | 3,000通 | 3,000通 |
| EU圏内でのローミング | 26GB | (国内利用とあわせて10GBまで) | 32GB |
公式サイトではデータ容量について「All You Can Eat」という表記がありますが、「データ使い放題」の意味。
Three Super SurferはeSIMでの利用も可能です。

ワーホリ滞在中はたびわも3を利用していました。まわりの留学生も使っている人が多かった印象です。
ネットの利用はまったく問題なく、テザリングも使えて、カフェでのPC作業も快適でした。
ただし、通話の際に「音声が悪くて聞こえない」と何度か言われたことがあり、電話の回線は少し弱いのかもしれません。
>> 3 公式サイト(Prepay SIM Only Plans)
Vodafone(ボーダフォン)
Vodafone(ボーダフォン)も現地を代表する携帯キャリアの1つ。
アイルランド人やアイルランドに長年住む人では、Vodafoneユーザーが多い印象です。
Pay as you go SIM plansとして案内されるPrepayプランは3つあり、詳細は下記のとおり。
| Data Unlimited 5G | Chat Extra | Extra Unlimited 5G | |
|---|---|---|---|
| プラン料金 | €20 | €20 | €30 |
| データ利用 | 無制限 | 10GB(継続利用の場合、余ったデータを翌月に繰越可能) | 無制限 |
| 通話 | 100分 ※Vodafone同士は無制限 | 無制限 | 無制限 |
| ショートメッセージ | 100通 ※Vodafone同士は無制限 | 3,000通 | 無制限 |
| EU圏内でのローミング | 40GB | 詳細不明 ※お店で確認してください | 40GB |
3と比較するならおすすめはData Unlimited 5G(€20 = 約3,500円のプラン)。
通話やショートメッセージで利用できる量は3より減りますが、Vodafone同士なら制限なく利用できます。
ローミングできるデータ量が多いため、ヨーロッパ旅行が多い方におすすめです。
>> Vodafone Ireland 公式サイト(Pay as you go SIM plans)
eir(エアー)
eir(エアー)はアイルランドの大手通信会社。
eirのPrepayプランは、以下の2つです。
| €10 | €20 | |
|---|---|---|
| データ利用 | なし | 無制限 |
| 通話 | 3,000分 | 3,000分 |
| ショートメッセージ | なし | 3,000通 |
| EU圏内でのローミング | なし | 38GB |
€10のものは14日間のプランで、電話回線のみ。検討するなら€20のプランを見てみましょう。

eirの€20のプランも内容的には検討の余地がありそうですが、現地滞在中はeirユーザーには会いませんでした…。使用感については情報がありません 汗
アイルランドのSIMカードを日本で購入するなら?
渡航に向け、日本からSIMカードを用意しておきたい場合もあるでしょう。
3のSIMカードであれば、Amazonや楽天などで購入が可能です。ただし、注意点があり、日本から買える3のSIMカードは、イギリスの3のものです!
そのため、電話番号はアイルランドの国番号「+353」とつくものではなく、イギリスの「+44」とつくものになります。
データ使用も、アイルランドの利用では、海外ローミングのデータ量のほうが適用(=イギリスで使えるデータ量とは別で、ヨーロッパ圏内で使えるデータ量のほうが適用)となる点にも注意してください。
日本で買えるSIMカードは、イギリスとアイルランドを両方旅行する場合や、ヨーロッパ周遊旅行での利用には便利です。
しかし、長期でアイルランドに滞在する場合は、アイルランドの電話番号を使える現地のSIMカードを最初から利用するのがおすすめです。
(現地で落ち着くまでとりあえず日本から用意しておくのはありですが、現地でのビザ申請手続きで電話認証が必要になります!)
アイルランド旅行にはSIMカードよりeSIM?
アイルランドでのデータ通信には、eSIMの利用もおすすめです。
eSIMならSIMカードを入れ替える必要がなく、スマホの操作だけで利用を開始できます。
airaloやWorld eSIMなど、さまざまなプランがありますが、日数や容量を細かく選ぶなら、eSIM-san(イーシムさん)がおすすめです。
1日のみのプランのほか、5日間からプランを購入できます。

>> アイルランドのeSIMページはこちら:アイルランドeSIM おすすめプラン
注意点として、eSIMの場合は電話番号やSMSが使えないことが多くあります。現地で使うアプリがSMS認証を必要とする場合は、出発前に日本で認証を済ませておきましょう。
アイルランドのSIMカード&通信まわりの豆知識

アイルランドでのSIMカード利用に関連して、以下の3つの点もあわせてチェックしておきましょう。
- Prepayプランのトップアップ時期に注意!
- アイルランドの連絡手段はWhatsAppが主流
- 携帯番号で利用キャリアを判別
それぞれ紹介します。
Prepayプランのトップアップ時期に注意!
Prepayプランでは、トップアップ(=追加チャージ)のタイミングで新しい28日間のプランが開始される場合があるので注意しましょう。
確認している限り、3とVodafoneでは、既存の28日間プランがアクティブな状態でトップアップすると、プランがリセットされ、新しい28日間のプランがすぐに始まるようです。
残っていたデータや通話分の繰越もないので、トップアップのタイミングに注意しましょう。

詳しくは各キャリアの案内を確認してくださいね。
アイルランドの連絡手段はWhatsAppが主流
アイルランドでの連絡手段は、主にWhatsAppで、ほかにMessengerやInstagramのDMなどがあります。
現地に1年いた経験では、友達とのやりとりはWhatsAppが基本で、職場でも全体連絡にはWhatsAppのグループチャットが使われていました。
現地ではあまりLINEは使われないため、WhatsAppをインストールしておきましょう。
▼WhatsAppについてはこちらの記事もあわせてどうぞ
携帯番号で利用キャリアを判別可能
小ネタ程度のことですが、アイルランドでは、携帯番号で利用キャリア会社を知ることができます。
現地の携帯番号は、08x-xxx-xxxxという形式で、頭の3桁の番号で、下記のように判別できます。
- 083 と 086 で始まる番号 → 3 *Bluefaceの場合もあり
- 085 で始まる番号 → eir *GoMoの場合もあり
- 087 で始まる番号 → Vodafone *An PostやClear Mobileの場合もあり
- 089 で始まる番号 → TESCO mobile または Virgin Mobile
3やVodafoneなどは、ほかの会社に回線を分けているようなので、大体のあたりをつけて利用キャリアを当てられるという感じです。
Vodafone同士では通話やSMSが無制限になる場合もあり、番号で判別できるのは便利な点かもしれません。
アイルランドのSIMカードを賢く選ぼう

アイルランドのSIMカードを使うなら、期間ごとに追加チャージするPrepayプランの利用がおすすめです。
主要な通信キャリアなら、Prepayプランではデータが使い放題の場合が多く、EU圏内でローミングが簡単に利用できて便利です。
旅行の場合は、eSIMも視野に入れ、旅行期間や使用データ量に合ったものを選びましょう。
賢く通信プランを選び、アイルランドでの滞在を快適に過ごしましょう。



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