留学やワーホリ、駐在などの長期滞在はもちろん、観光でアイルランドを訪れる場合も、現地での携帯電話の利用についても気になりますよね。
ここでは、アイルランドでの1年のワーホリ滞在を経験したたびわ(@tabi_wa)が、現地での実際の携帯利用経験と各社プランの2024年9月時点での情報を元に、アイルランドでの携帯キャリアについてまとめていきます。
前提:SIMフリーとプリペイドプラン
後述するeSIMの利用を検討している場合の注意点は少ないのですが、現地の携帯キャリア会社でのプラン利用を検討の場合には、いくつか気をつけておくべき点があります。
SIMロックとSIMフリー
留学やワーホリ、観光などで、現地のSIMカードを購入し、自分のスマホに入れて使うという場合、まずは手持ちのスマートフォンを「SIMフリー」にしておく必要があります。
2021年10月以降に購入したスマホであればSIMフリーで間違ありません。それ以前に購入したスマホの場合は、SIMロックがかかっていることがあり、ロックがかかっている場合は、日本にいるうちに携帯ショップなどに行って解除が必要です。SIMロックを解除することで、現地の会社のSIMカードを入れて使えるようになります。
アイルランドの携帯プラン
支払いについては、アイルランドで月額制(=Bill pay)で携帯を利用しようとすると、1年単位での契約の場合がほとんどのため、アイルランドに留学やワーホリなどで滞在する場合は、プリペイドプランの利用が便利です。
プリペイドプランは、大体の会社で28日間のプランを用意しており、一旦プリペイドプラン用のSIMカードを手に入れたら、あとは28日ごとにプラン料金を支払うことで利用期間を延長することができます。
アイルランドの主要キャリア比較
アイルランドの携帯キャリアでは、3(Three)、Vodafone、eirなどの大手通信会社のほか、TESCO mobileやVirgin Mobile、郵便局のAn Postのものなど様々あります。どんなプリペイドプランがあるか、以下に主な会社の情報をまとめます。
※ここでは、主にダブリンでの通信環境についての体験を元にまとめています。
3(Three/スリー)
留学生やワーホリ滞在の場合の一番人気は3(Three)のようです。
たびわ自身もワーホリ滞在中は3ユーザーでしたし、周りの留学生も3の人が多かったです!
3では28日間のプリペイドプランを€20プラン2種と€25プラン1種で案内しています。
中でも留学生などの利用が多いのが€20のThree Super Surferプランです。€20(=3,500円程)で28日間データが使い放題となり、アイルランド国外へ出ても、EU圏内(イギリス含)なら21GBまでデータ利用が可能となります。
Three Super Surfer – €20プラン
- データ使い放題(*プラン案内に”All You Can Eat(食べ放題)”とありますが、つまりは「使い放題」です)
- 国外利用でもEU圏内ならデータ21GBまで利用可能
- 電話200分
- ショートメッセージ200通
引用元:https://www.three.ie/plans/prepay-sim-only.html(3 – Prepay SIM Only)
テザリング機能も問題なく使えて、カフェなどでもPCを開きたい身としては安心して使えるプランでした。
3を1年利用してみて、特に問題はありませんでしたが、通話の際に何度か音声が悪くて聞こえないと言われた事があり、通話回線は少し弱いのかもしれません。
便利ではあったのですが、2024年以降プラン内容に変更があり、以前より提供幅が落ちたように感じます・・
Vodafone(ボーダフォン)
アイルランド人やアイルランドに長年住む人ではVodafoneユーザーが多い印象です。
Pay as you goとして案内されるプリペイドプランは3つあり、3と比較するならおすすめはData Unlimited 5G(€20プラン)。
Data Unlimited 5G – €20プラン
- データ使い放題
- 国外利用でもEU圏内ならデータ35GBまで利用可能
- Vodafoneユーザー同士なら電話し放題
- 他社ユーザーへの電話100分
- ショートメッセージ100通
引用元:https://n.vodafone.ie/shop/pay-as-you-go-plans.html(Vodafone – Pay as you go plans)
ネット掲載の情報では少しわかりづらかったので、気になる方はお店で詳細を確認した方が良さそうです。
アイルランドではLINEアプリの代わりにWhatsAppアプリで連絡を取ることがほとんどなので、データ利用の面で見て、特にこだわりがなければ3でもVodafoneでも好きな方を選べばいいように思います。
eir(エアー)
eirはアイルランドで設立された通信会社です。
€10プラン(=Basic Plan)は14日間のプランで、データは使えず電話オンリーになるため、あまりおすすめできませんが、€20プランは検討の余地があるかもしれません。
€20プランは、4週間、データ、通話、ショートメッセージが使い放題となり、EU圏内でのローミング利用が31.5GBまで利用が可能となります。
プラン内容的には良さそうですが、回線の安定度は未知数です・・
€20のプランは「LIMITED TIME OFFER(期間限定オファー)」とのことなので、最新情報もよくご確認ください。
Limited Time Offer – €20プラン
- データ使い放題
- 電話し放題
- ショートメッセージし放題
- 国外利用でもEU圏内ならデータ31.5GBまで利用可能
引用元:https://www.eir.ie/mobile/prepay/(eir – Prepay Offers)
TESCO mobile(テスコ・モバイル)
できるだけ月額費用を抑えたい人や、ネット利用は最小限で十分という人に意外と推せるのがTESCO mobile。28日間で€15のプランがあります。
Prepay Data Plus – €15プラン
- データ利用100GBまでカバー
- 国外利用でもEU圏内ならデータ15.74GBまで利用可能
- TESCO mobileユーザー同士なら電話・ショートメッセージし放題
- TESCO会員なら通話1000分
- ショートメッセージ500通
引用元:https://www.tescomobile.ie/prepay-plans.aspx(TESCO mobile – Prepay Data Plus)
ユーザーレビューが見つけにくく、電波の安定具合は未知数ではありますが、TESCOの会員証があれば、プランのカバー内容が広くなったり、会員ポイントも貯まりやすくなるようです。
SIMカードを日本で購入?
アイルランド滞在に向けて、渡航前から日本でSIMカードを準備しておきたい場合、3であればAmazonや楽天などで購入が可能です。
ただし、日本のAmazonなどで購入の場合、イギリスの3のSIMカードを購入することになるため、電話番号が+44のイギリスナンバーになる点と、データ使用がローミング範囲内(イギリスで使えるデータ量とは別の、ヨーロッパ圏内で使えるデータ量)となることに注意してください。
留学やワーホリでダブリンに滞在の場合、現地でのビザ申請予約で、+44の番号だとうまくいかない場合もあるようなので注意が必要かもです。
ダブリン空港では、電波は弱いにしてもWiFiは通っているので、現地でのSIMカード購入で問題ないと個人的には思っています。(日本から購入していくと割高にもなりますね・・)
eSIMも便利?
最近では、eSIMというバーチャルSIMカードも利用できるようになっています。eSIMならSIMカードの入れ替えもいらず、オンライン上で契約や設定ができてとても便利です。
eSIM-san(イーシムさん)なら、最小5日単位で「データプラン」を購入できます。
長期でアイルランドに滞在するなら、現地でSIMカードを購入するのがいいと思いますが、現地で空港に着いた瞬間からネットに繋がれるようにしておきたいというなら、eSIMも検討の余地がありそうです。
eSIM-sanの他にも、eSIM契約ではairaloやsoracomobile、Ubigiなどがあります。
アイルランドの通信に関する豆知識
小ネタ程度にですが、アイルランドの通信に関する豆知識です。
アイルランドの連絡手段
アイルランドでの連絡手段と言えば、主にはWhatsAppで、他にMessengerやInstagramのDMなどがあります。
現地に1年いた経験では、職場での全体連絡はWhatsAppのグループチャットを使い、遅刻や欠勤の連絡は電話連絡という感じでした。
友達とのやりとりはWhatsAppが基本でした。
ほとんどの連絡方法がネットを使うものなので、SIMカードのプラン選びではデータ容量をよく見て決めるのがいいと思います。
アイルランドの携帯番号の秘密
アイルランドの携帯番号は、08x-xxx-xxxxという形式ですが、番号で携帯会社を知ることもできたりします。
- 083 と 086 で始まる番号 → 3 *BlueFaceの場合もあり
- 085 で始まる番号 → eir *GoMoの場合もあり
- 087 で始まる番号 → Vodafone *An PostやClear Mobileの場合もあり
- 089 で始まる番号 → TESCO mobile または Virgin Mobile
3やVodafoneなどは、格安SIMの会社に回線を分けているようなので、大体のあたりをつけて利用会社を当てられるという感じです。
だから何ということはないのですが・・(笑)、番号で携帯会社がわかるのは日本にはない仕組みですね。(日本でもSoftbank回線に電話した時は「プププッ」という呼び出し音がなるというのはありますね!)
アイルランドでもネットは安心
アイルランドに留学やワーホリで行く場合、シェアハウスで暮らす人がほとんどで、大抵はWiFiもあり、家でネットに困ることはないはずです。
現地の携帯会社ではデータ使い放題の提供が基本で、家のWiFiの調子が悪い時や、外出時のネット利用も心配なく過ごすことができます。何より、EU圏内で移動があっても、自動でデータローミングが適用されて、別途SIMカードの設定の必要もなくネットが使えるのが快適でした。
ここで集めている情報が、これからアイルランドに行く方の携帯会社選びの比較・検討の参考になればうれしいです。
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