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アイルランド映画『シング・ストリート』が好きなら『ザ・コミットメンツ』も見るべき理由

シング・ストリートとザ・コミットメンツ アイルランド

アイルランドを舞台にした映画の中でも、ダブリンが舞台の映画と言えば、『シング・ストリート 未来へのうた(2016)』『ザ・コミットメンツ(1991)』があります。(『Once ダブリンの街角で(2007)』も忘れちゃいけない作品ですが・・)

2つの映画を見比べると、『シング・ストリート』を監督したジョン・カーニーが『ザ・コミットメンツ』を意識して入れ込んだのではないかと思えるシーンがあり、監督のこだわりが感じられる気がしてきます。

どこまで監督が『ザ・コミットメンツ』を意識していたかは、監督のみぞ知るところですが、2つの映画を見比べて気になったところを考察としてまとめました。

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『ザ・コミットメンツ』と『シング・ストリート 未来へのうた』

考察を進める前に、簡単にそれぞれの映画のことをまとめておきます。

『ザ・コミットメンツ』- 作品情報とあらすじ

『ザ・コミットメンツ』は1991年公開の映画。ダブリン出身の小説家による作品を映画化したもので、イギリス人のアラン・パーカー監督による作品です。

成功を夢見るジミーが、ダブリンの若者を集めソウルバンド「ザ・コミットメンツ」を結成し奮闘していく様子を描く物語で、最後にはなんとも言えないほろ苦さがあり余韻がたっぷり残る作品です。

『シング・ストリート 未来へのうた』- 作品情報とあらすじ

『シング・ストリート 未来へのうた』は2016年公開の映画。『Once ダブリンの街角で』やAmazonオリジナルドラマ『モダン・ラブ』を手がけたジョン・カーニー監督の作品です。

ラフィナの気を引くためバンドを結成したコナーが、音楽好きな兄の影響もあって音楽の世界にのめり込んで行く物語で、明るさや爽やかさが際立つ作品となっています。

2つの作品がつながるポイント

コネクション

音楽に強い人のバニー好き

『シング・ストリート』を観た人なら、さまざまな楽器を演奏するエイモンが異様にうさぎ好きであった点は印象に残っているのではないでしょうか?

バニー

ザ・コミットメンツ
演奏機材を貸してくれたダフィは凶暴そうな犬を飼っていて、うさぎを手に抱えながら、彼のうさぎを噛まないように犬に口輪をつけているとジミーに話す。

シング・ストリート 未来へのうた
エイモンうさぎを抱えてドアを開けるシーンが何度か登場。
コナーと作曲中、ベッドの上でウンチするなとうさぎに言い聞かせるシーンもある。

ちょっと変わり者感のあるエイモンのうさぎ好きは、単体で見ればちょっとした抜けを演出しているようでもありますが、『ザ・コミットメンツ』にもうさぎが登場しているのを見ると、なんとなくダフィのうさぎが伏線的に使われていたような気がしてしまいます。

『ザ・コミットメンツ』ではダフィの危ないヤツ感を強化するためにバニーが出てきた感じがしますが、『シング・ストリート』の方ではエイモンの変人感を少し弱めて、親近感を持たせるようにバニーが登場しているような気もします。

人前で歌えるか

マイク

両方の映画には、まだバンド結成前に「人前で歌えるか?」という問いがでてきます。

ザ・コミットメンツ
入浴中のジミーのところへ男の子がオーディションにやってきた時、窓越しに対応したジミーはそのまま外から歌ってみろと言うが、男の子は「ここでは歌えない」とあっさり諦めて去っていく

シング・ストリート 未来へのうた
電話番号を聞き出そうとするコナーに、ラフィナが歌うように言うと、コナーは「ここでは歌えない」と一旦断るが、ラフィナから「何千人の前で歌うんでしょ?」と言われ、ワンフレーズだけ歌ってみせる

正直、『ザ・コミットメンツ』のこのシーンは取って付けたようというか、あまり流れに乗っていない気がしていたのですが、『シング・ストリート』で別の結果になっていることで、どっちのシーンも完結した気がしてしまいます。

勝手な想像ですが、カーニー監督が補足説明的にこのシーンを入れているような気がしてしまうのです。

マリア・ドイル・ケネディがどう演じるか

2つの作品には共通して登場する出演者がいます。それが、マリア・ドイル・ケネディです。

ザ・コミットメンツ
マリア・ドイル・ケネディはリードボーカルのナタリーを演じる。

シング・ストリート 未来へのうた
マリア・ドイル・ケネディはコナーのお母さんを演じる。

この配役については、彼女が適役だったということだと思うので、何かひねりがあるとは思いませんが、2つの作品に同じ俳優さんが出ていたということは雑学的な感じでここに提示しておきます。

乗り物はどれか

両作品では乗り物の中でワイワイやるシーンが登場します。

ザ・コミットメンツ
バスでの移動中にバンドのイメージをみんなで語らい、最後にはみんなで大合唱する。

シング・ストリート 未来へのうた
電車での移動中に周りの乗客とダンスなどしながらワイワイ過ごす。

なんとなくですが、カーニー監督がこの移動のシーンを被せてきたように感じてしまいました。どちらのシーンも青春してる感があって、個人的にすごく好きです。


映画の共通点(対比している点)は、他にも探せばまだあるかもしれません。
(シング・ストリートではいじめっ子がローディー(= バンドの補助係)をやることになるけど、コミットメンツの方も結構危ない感じの人物がローディーだったりも・・)

まだちょっとあるおもしろい事実

2つの作品をそれぞれ詳しく見るとおもしろい話があります。

  • 『ザ・コミットメンツ』でリードボーカルのデコを演じたアンドリュー・ストロングは当時まさかの16歳
    →実は映画キャストはオーディションで選ばれていて、アンドリューは試しに歌った流れで役が決まったそう。
参考記事:キャストのその後の話も書いてあっておもしろいです↓↓
『ザ・コミットメンツ』バンド映画最大の魅力「ホロ苦さ」を体現した出演者たち|CINEMORE(シネモア)
アイルランドのダブリンで、本物のソウルミュージックを演奏するバンドを結成しようと決めたジミーらは、メンバー募集の広告を出す。さまざまな個性が集まり、バンド「ザ・コミットメンツ」が結成される物語。バンドのマネージャー役となったジミーにとって、...
  • Maroon5のアダム・ラヴィーンが歌う『シング・ストリート』の主題歌「go now」は、カーニー監督とアダム、グレン・ハンサードの共作。
    →『ザ・コミットメンツ』に出演したグレン・ハンサードは、『シング・ストリート』でも活躍していた!

どっちも観るべき!

個人的に『ザ・コミットメンツ』より、カーニー監督の『シング・ストリート 未来へのうた』推しなので、そちらの作品を贔屓目に見てしまうところがあります。

他の作品も好きで、カーニー監督推しなところもあってですが、『ザ・コミットメンツ』を観た時になんとなく浮いてしまったように感じたシーンを、カーニー監督が補強しているようにも感じてしまうのです。
(逆に言えば、それだけカーニー監督の作品に影響を与える作品を作ったアラン・パーカー監督すごいってことにもなるはず!!)

どっちを先に観るかで印象はまた変わりそうですが、どちらかの映画が好きだと思ったら、是非両方の作品をじっくり観比べてみると面白いと思います!!

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